あなたは年収とは何かと聞かれて明確な説明ができますか?
当ブログでは様々な暮らしに必要な年収をレポートしています。
このように、いろいろな暮らしに必要な年収をシミュレーションしているわけですが、こんなご質問をいただきました。
こういうときの年収って、手取りです?額面です?(いつも思う素朴な疑問) / 他12コメント https://t.co/Eyqfpnl2ev “中流階級が夢見る「野原ひろし」一家に必要な年収をレポート - RepoLog│レポログ” https://t.co/r3Rx82LIE2
— ほけきよ (@hokekiyoo) 2017年7月6日
確かにレポート内で示された年収が手取りなのか、額面なのかって大きな違いですよね。
そんなことを考えていたら、「そもそも年収って何?」という定義の認識が私自身もあやふやなことが判明し、調べてみることにしました。
実は難しい!?年収の定義
まず、年収の定義には公的かつ明確な定義は存在しません。つまり、年収とは公的な定義のない民間用語(造語)ということになるようです。
では、なぜ年収のという言葉の定義がないのかというと、得られる収入源によって税金の算出方法が異なることが理由として挙げられます。
そのため、年収の定義は、収入源によっていたり、複数の収入源があることで複雑化したりしてしまうのです。
そこでここでは、10種類ある収入源(所得の区分)のうち、一般的な会社員が該当する給与所得(会社からの給料・賞与)に注目した「年収の定義」を紹介します。
年収の定義@会社員
会社員にとっての年収は、源泉徴収票の支払金額になります。
これは非常に分かりやすい定義ですね。
所得の種類によっては源泉徴収票がない場合もありますが、会社勤めをしているサラリーマンやOLであれば必ず源泉徴収票をもらっていますので、この紙を見ればご自身の年収が一発で確認できます。
また、この源泉徴収票の支払金額は次のような構成になっています。
- 基本給
- 賞与
- 手当(残業・扶養・住宅など)
- 交通費(課税対象分)
など会社から支給された金額の総合計が年収となるわけです。これを天丼としてイメージしたのがTOPのイラストになります。そして、
- 税金(所得・住民)
- 社会保険料
- 掛金・財形など
など控除欄に記載されている項目(金額)を差し引く前の金額になっています。
年収に含まれていない収入
ただし、ここで紹介した会社員の年収(=支払金額)には含まれていない収入が存在しています。
- 交通費(非課税対象分)
- 会社以外から支給される手当て・補助
- 給与所得以外の所得
などです。
1. 交通費に関しては、少々デリケートな項目で通勤形態や距離に応じて課税されない金額が決定します。
詳細は通勤手当の非課税限度額の引上げについて|国税庁でご確認ください。
2. 会社以外から支給される手当や補助には、国や地方自治体から支給される児童手当・就学支援金・私立幼稚園奨励費などが挙げられます。
3. 給与所得以外の所得には、太陽光発電売電額や株などで得た配当金、宝くじで当たったお金などが含まれます。こうした所得は、上で紹介した10種類ある収入源に分類されていくわけです。
当ブログにおける年収の定義
当ブログで記事を作成するにあたり利用しているサイト
をよく見てみると、
このような注意書きがされています。つまり、当ブログで行っているシミュレーション結果はすべて上で定義した「年収」を意味しているのです。
例えば、上のレポートにおける結果
『日本で子ども2人を育てる適正年収 ➡ 30歳時点で650万円』
は、源泉徴収票の支払金額(=年収)が650万円必要ということになるわけです。
同レポートでは、児童手当を一時的な収入として計上していますので、ここでの説明と合致したシミュレーションが実施できていることになります。
まとめ
✔ 年収=源泉徴収票の支払金額
これが会社員における年収の定義ということが分かりました。
個人的には「年収」=「源泉徴収票の支払金額」+「その他の収入」という定義なのかと少々誤解していたところもあります。
とはいえ、正確な定義のない年収ですので、この解釈が絶対間違っているということではないと解釈しています。
明確な定義が存在しないからこそ、年収が何を指し示すのかを相手に明確に伝えることが年収を語るうえで大切なことなのではないでしょうか。