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平成という時代は、私たちの暮らしをどう変えたのか

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平成という元号が変わるということで、今まさに日本のひとつの時代が終わろうとしています。

平成という時代は、インターネットの普及に代表されるように、私たちの暮らしや文化を大きく変えてくれました。

そんな激変の時代であった平成という時代をここでは「暮らしに関するお金」という視点から読み解いてみたいと思います。

平成という時代を「暮らしに関するお金」という視点で読み解くにあたり、昭和の終わりの暮らし(1980年代後半)と平成の終わり(2019年)の暮らしを様々な統計データを用いることで、日本に住む人々の暮らしがどう変化したのか比較してみました。

 

世帯年収はどう変わったのか

世帯年収平均

昭和の終わりと平成の終わりのそれぞれ3年間を平均した世帯年収平均額は、約28万円の差があります。

この比較を見る限りでは、平成という時代の31年間は私たちの暮らしに大きな変化を与えることの無い時代だったと読み取れます。

では、本当に平成の31年間は私たちの暮らしを変えることの無い時代だったのでしょうか。

ここでは、もう少し多面的に私たちの暮らしに関するお金を昭和の終わりと平成の終わりで比較してみたいと思います。

可処分所得を比較してみる

可処分所得平均

世帯年収という金額は、1世帯当たりの給料・手当及び賞与の合計額になります。

一方、可処分所得は、税金と社会保険料を所得から差し引いた手取り金額になります。

この可処分所得を昭和の終わりと平成の終わりで比較したグラフ(灰色)を見ると、世帯年収の比較とはまた違う印象を受けるのではないでしょうか。

世帯年収は平成の終わりが昭和の終わりよりも多かったのに対し、手取り額にあたる可処分所得は昭和の終わりの方が40万円も多いことが分かります。

このように可処分所得を比較することで、平成という時代の31年間で税金や社会保険料が増加した時代だったことが分かってきました。

お金の価値を揃えて比較してみる

では、昭和の終わりと平成の終わりではお金の価値は全く同じなのでしょうか。

それぞれの時代におけるお金の価値を比較するには、日本銀行HPに記載されている昭和から平成にかけての消費者物価指数の推移が参考になります。

参考日本銀行 Bank of Japan

日本銀行によると、平成27年(2015年)を基準にした時のそれぞれの時代の消費者物価指数が

  • 昭和63年:87.0
  • 平成30年:100.4

となっていることから、昭和の終わりと平成の終わりそれぞれの時代におけるお金の価値を比較すると、昭和63年の1円は平成30年の価値に換算すると1.15円に相当することになります。(100.4÷87.0=1.15)

このお金の価値を踏まえた上で両時代の世帯年収と可処分所得を比較したグラフが以下になります。

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お金の価値を平等にした上で、それぞれの時代の収入を比べると、昭和の終わりの方が平成の終わりより可処分所得(手取り額)は約110万円多いことが分かります。

働き方はどう変わったのか

働き方も昭和の終わりと平成の終わりでは大きく違います。

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出典:総務省「労働力調査」より

昭和の終わりは、まだまだ夫一人で世帯の収入を担っていましたが、平成の終わりは共働きという形が多くなっています。

つまり、平成という時代は働き手が増えたにも関わらず、収入は大きく減った時代ということになります。

では、私たちの暮らしに関わる支出は昭和の終わりと平成の終わりでどのように変化したのでしょうか。

平成になり、増加した支出項目

家計の支出は平成という時代では、何が増え、何が減ったのでしょうか。

ここでは特に変動があった支出を比べることで、昭和の終わりと平成の終わりの暮らしを比較してみることにしました。

1か月あたりの家賃

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大きく増加した支出の1つが家賃になります。

統計局/住宅・土地統計調査 結果の概要によると、1畳当たりの1か月家賃は、昭和63年に1624円だったのに対し、平成25年(最新データ)では3051円まで上昇しています。

これはお金の価値を揃えたとしても大きな増加となっています。

大学の授業料

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国立大学の1年間の授業料は、昭和の終わりから平成の終わりにかけ大幅に上昇しています。

お金の価値を揃えたとしても、4年間では約90万円、入学金を合わせると100万円以上の値上げとなっています。

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私立大学でも同様に、授業料は大きく値上がりしており、入学料合わせ4年間で約140万円の値上げとなっています。

ちなみに、大学への進学者は平成という時代を経て大幅に上昇しています。

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グラフ学校基本調査:文部科学省

昭和の終わりと平成の終わりでは、授業料が大幅に値上がりしているにも関わらず、大学進学率は伸び続けています。

進路区分 昭和64年 平成29年
大学進学 31.8% 54.8%
就職 36.7% 17.6%

生活費の中で増加した出費項目

日々の生活を支える生活費も大きく変動しています。

総務省/家計調査によると、生活費の中でも特に増加した出費項目は2つあります。

  1. 医療費
  2. 通信費

以上、2つの出費は平成の終わりに掛け、大きく上昇しています。

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年間医療費の比較

こちらは1年間に掛かった医療費を比較したグラフになります。

昭和の終わりに比べると、年間6万円以上も医療費が増加していることが分かります。

世帯1人当たりの人数自体は平成の終わりにかけ、減少していることを考えると、平成という時代は医療費を大幅に上昇させてきたことがよく分かります。

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年間通信費の比較

医療費と同じくらい大幅に上昇した支出項目が通信費です。

昭和の終わりにはまだまだインターネットや携帯・スマホは普及していませんでした。

平成はIT化が加速し、私たちの暮らしは便利になりましたが、そのための通信費は年間で8万円以上増加することになりました。

通信費の増加は、まさに平成時代の象徴なのかもしれません。

他にも、

  • 理美容代:約9万円/年の上昇
  • 光熱費:約6万円/年の上昇

といった項目が昭和の終わりから平成の終わりにかけ上昇しています。

 

平成になり、減少した支出項目

では、昭和の終わりに比べ、平成の終わりで減少した支出はどういった項目なのでしょうか。

食費

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年間食費の比較

昭和の終わりに比べ、平成の終わりは食費が大きく減少しています。

お金の価値を揃えた金額で比較すると、年間にして約17万も減少していることが分かります。

世帯人数が減少していることを考えると、1人あたりの食費はここで示した金額以上に大きく減っているはずです。

被服費

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年間被服費の比較

被服費も大きく減少した項目です。

平成の終わりは昭和の終わりに比べ、洋服に掛けるお金は約半分にまで減少してしまっています。

メルカリやヤフーオークションなど、昭和の終わりには無かった中古の服や靴を買うというサービスが充実し、安く被覆類を購入できるようになったことも要因として考えられます。

お小遣い

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年間お小遣いの比較

生活費の中で最も減少した出費項目が、お小遣いです。

昭和の終わりと比べると1/3にも減少しています。

収入が減り、家賃や学費、医療費などが向上したことで、自由に使えるお小遣いはどんどん減少していったというわけです。

平成という時代は私たちの暮らしをどう変えたのか

平成という31年間に及ぶひとつの時代が今終わろうとしています。

30年という年月は決して短い時間では無いわけですが、ここまで生活に関わるお金が大きく変わることは予想できたでしょうか。

平成という時代の中で、私たちの収入は減り、生活に必要な支出は増える一方で、生活を豊かにする支出は大幅に減少し続けてきたことが分かります。

そうした時代を過ごしてきた私たちは、新しい元号が始まる2019年5月以降、ただただ時代の流れに漫然と流されることなく、平成の世を生き抜いてきた知恵や工夫を生かし、家族の在り方・自分の生き方を模索していく必要がありそうです。

www.sekkachi.com

手取りが減っていくことが予想されるこれからの時代では、働き方についてももう一度考えていく必要がありそうです。

上記の記事は筆者の転職エントリーになっています。公務員に限らず参考になることもあるかと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

本日は、「平成という時代は私たちの暮らしをどう変えたのか」について、様々なデータを元に昭和の終わりと平成の終わりを比較してみました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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