読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

RepoLog│レポログ

子供3人と住宅ローンを抱える30代サラリーマンブロガー。本職は、研究開発。日々感じたことをレポートするブログです。

実は激ムズ!?「10÷0=?」には、何て答えたらいい?

教育レポート 数学・物理

0で割れない

0で割ることはできません!

こんな計算のルールを小学校の算数で教えてもらったことを、"ぼんやり"と覚えています。 

では、もしもテストで上のような問題が出てきたら、何と答えたらいいのでしょうか。

本日は算数の世界で大切なルールとされる「0で割ってはいけない理由」について、吟味していきたいと思います。

ここでは算数が苦手だった方でも、お子さんに質問されたときにズバッと答えられるように分かりやすく解説していこうと思いますので、最後までお付き合いいただけたら幸いです。

 

0で割ってはいけない理由

電卓

まず、このような質問をしてきたお子さんは褒めてあげてください。すごく数学的なセンスがありますから。

それでは「0で割ってはいけない理由」について、小学生にも分かる解答について紹介していきます。

小学生には、こう答えよう

小学生のお子さんに「なんで0で割ってはいけないの?」と聞かれたときは、次のように答えてみてはいかがでしょうか。

 
じゃあ、「 0 × □=10 」の □ には、どんな数が入るか答えられる?

 

 

 

この質問は「 0 にかけて 10 になる数は何?」ということ聞いています。いかがでしょうか。

 
答えは「そんな数は"ない"」ですよね。

 

 

 

そうなんです。これこそが、タイトルの問題の答えなのです。

つまり、「0に何かをかけて、10になる数が存在しない」ことと同じで、10を0で割った答えも存在しないのです。

もう少し詳しく解説していきます。

まず大切なことは、わり算という演算は、かけ算ありきで考える必要があるということです。

「 10÷2= 」という問題は、「10は、2の何倍ですか?」ということを聞いていて、これに答えるためには、「2を5倍すると、10になる」という考え方が必要になります。このように、わり算はかけ算と対応している演算になっているのです。

つまり、タイトルの問題「10÷0=?」とは、「10は、0の何倍ですか?」という質問と同値(同じ)と考えることができます。これを式で表すと「 0 × □=10 」となります。

つまり、

同値

ということなのです。

小学生の多くは、わり算で考えるよりもかけ算で考えることを得意としていることが多いです。

このように、問題をかけ算の世界に変換しなおしてあげることで、0で割ると答えが無くなってしまう感覚に触れさせましょう。

数学では、「0で割ってしまうと答えが存在しなくなってしまう」ということは非常に問題があるわけです。そうした問題を避けるためにも、「0で割ってはいけない」という計算のルールを定めていくことになるわけです。

実際は、もう少し踏み込んで「 0 ÷ 0 」という計算について吟味する必要があるのですが、ここではより分かりやすく説明をすることに重点を置くため、上のような説明で終えることとします。

その代わりと言っては何ですが、もう一段階ステージが上がった中学校の知識を使った「0で割ってはいけない理由」について紹介していくこととします。

中学生には、こう答えよう

中学生の知識を使えば、「0で割った答えが存在しない」ということを"視覚的"に捉えることができるようになります。

もし、中学生のお子さんに「なんで0で割ってはいけないの?」と聞かれたときは、次のように答えてみてはいかがでしょうか。

 
じゃあ、反比例のグラフで変数 \begin{eqnarray} x \end{eqnarray}に0を代入するとどうなる?

 

 

 

ちょっと、難しい言い方になってしまいましたので、噛み砕いて説明していきます。

中学1年生では反比例のグラフを描けるようになります。反比例とは、 \begin{eqnarray} y=\frac{1}{x} \end{eqnarray}

という形で表される関数で、反比例のグラフは次のような形になります。

反比例

このグラフ \begin{eqnarray} y=\frac{1}{x} \end{eqnarray}において、変数 \begin{eqnarray} x \end{eqnarray}に 0 を代入するということは、まさに「  \begin{eqnarray} \frac{1}{0} \end{eqnarray} = 1÷0 」を考えることになり、0で割ることを考えることになるわけです。

ここで、「変数 \begin{eqnarray} x \end{eqnarray}に 0 を代入する」ということを、「変数 \begin{eqnarray} x \end{eqnarray}を 0 に近付けていく」と捉えていきます。

すると、次のような現象が起こってしまいます。

反比例のグラフ

上図のように変数 \begin{eqnarray} x \end{eqnarray}を右から0に近付けるていくと、どんどん大きな数(+∞)になっていき、左から0に近付けていくと、どんどん小さな数(-∞)になってしまうことがお分かりいただけるでしょうか。

変数 \begin{eqnarray} x \end{eqnarray}を右から近付けていくことも、左から近付けていくことも、目指しているのは \begin{eqnarray} x=0 \end{eqnarray}です。

それが、どちらから近付いていくかによって到達する場所が全く違う数値(すごく大きな数とすごく小さな数)になってしまうのです。

そんな計算を考えることはできないわけですから、「じゃあ、そんなことをやってはダメと決めよう」ということになるわけです。

以上が、「0で割ってはいけない」ことをグラフというツールを使って"視覚的"捉えた説明になります。

中学生になると関数という世界が小学校までと比べ、一気に広がっていきます。関数を用いることで様々な現象を視覚的に捉えることができるようになるので、非常に便利です。関数の重要性を認識させるためにも、是非とも中学生には一度はこの説明には触れてもらいたいものです。

そしてそして、高校数学ともなると「0で割ってはいけない」ということが、問題を解く中で意識する必要がでてきます。

 

高校生には、こう答えよう

高校生になると、文字式を扱うことが多くなってきます。より抽象度の高い内容になっていくわけです。その際、「0で割ってはいけない」という考え方を常に意識しておく必要があるのです。

具体例を挙げて説明したいと思います。

 問題  \begin{eqnarray} a \end{eqnarray}を定数とするとき、次の方程式を解け。
 \begin{eqnarray} ax-6=2x-3a \end{eqnarray}

 
さっそく解いてみましょう。

この問題は、1次方程式ですので \begin{eqnarray} x \end{eqnarray}が付いているものを左辺に、付いていないものを右辺に集めて、式を整理すると、

 \begin{eqnarray} (a-2)x=-3(a-2) \end{eqnarray}

となります。ここで、 \begin{eqnarray} x \end{eqnarray}の係数 \begin{eqnarray} (a-2) \end{eqnarray}で両辺を割れば、

 \begin{eqnarray} x=-3 \end{eqnarray}

という答えになります。

 
さて、この答えに"抜けている視点"がある事が分かりますか?

 

 

 

そうです。係数 \begin{eqnarray} (a-2) \end{eqnarray}で両辺を割る際に、係数 \begin{eqnarray} (a-2) \end{eqnarray}が0かもしれないのです。

係数 \begin{eqnarray} (a-2) \end{eqnarray}が0であったとき、それは両辺を0で割ってしまうことになります。ここまで散々「0で割ってはいけない」理由を見てきたわけですから、それが"まずい"ことは分かってもらえると思います。

そこで、ここでは"場合分け"を考える必要が出てきます。

"場合分け"とは、係数 \begin{eqnarray} (a-2) \end{eqnarray}が0ではないときと、0であるときで別々の計算過程を考えていくことを意味しています。それでは、分けて考えてみましょう。

  • 係数 \begin{eqnarray} (a-2) \end{eqnarray}が0ではない、つまり、 \begin{eqnarray} a \neq 2\end{eqnarray}のとき

両辺を係数 \begin{eqnarray} (a-2) \end{eqnarray}で割っても問題ないため、先ほど行った計算過程でOKになります。よって、答えは「 \begin{eqnarray} x=-3 \end{eqnarray}」ということになります。

  • 一方、係数 \begin{eqnarray} (a-2) \end{eqnarray}が0、つまり、 \begin{eqnarray} a= 2\end{eqnarray}のとき

問題の式 \begin{eqnarray} ax-6=2x-3a \end{eqnarray} \begin{eqnarray} a= 2\end{eqnarray}を代入します。すると、

 \begin{eqnarray} 0\times x=0 \end{eqnarray}

という式になり、この式は \begin{eqnarray} x \end{eqnarray}にどんな数字を代入しても成り立つわけですから、答えは「すべての数」となるわけです。

以上が問題の答えになります。

高校の数学では「0で割ってはいけない」という事を常に意識していく必要があることが分かって頂けたでしょうか。

結局「10÷0」には何と答えるの?

この記事を読み終えてくれたあなたは余程根気がある方か、算数(数学)が好きな方なのでしょう。

そんなあなたは、もう「10÷0=」の答えに困ることはありませんし、小学生から高校生の友人や家族に「なんで0で割ったらいけないの?」と質問されたとしても、様々な視点から答えを提示してあげることができるはずです。

この記事を見て「算数や数学は、実に面白い世界だ」と感じてくれたのならば、これほど嬉しいことはありません。

数学ができるようになると、素晴らしい世界が待っていることを私は仕事上痛感しています。数学ができる人の職業は、決して学者や教師だけではありません。是非とも、数学力を磨いて、社会に飛び立つことをおすすめします。

きっと、仕事の幅は広がり続け、仕事をすることを楽しめるはずでしょう。

合わせて読みたい!

中卒夫婦が挑戦する"下剋上受験"の未来は、家計破綻でしかない!