RepoLog│レポログ

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20年後AI(人工知能)に職を奪われない子育てレポート

人工知能AI

 20年後には今ある仕事の半数がAIに奪われる

 オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授の研究が話題になって久しいですが、この研究結果は様々な分野に衝撃を与えているようです。

www.economist.com

 現在人間が行っている約半数の仕事が機械に奪われると予測したこの研究は、先日私の仕事関係で訪れた講演会で文部科学省の方も取り上げ、今後の世界の行く末に注視するものでした。
 Googleの創業者であり、CEOであるラリー・ペイジ氏も2014年のファイナンシャルタイムのインタビューで次のことを断言されています。

工知能の急激な発達により、現在日常で行われている仕事のほどんどをロボットが行うというもので、近い将来、10人中9人は今とは違う仕事をしている。

ちなみに、オズボーン准教授が論文内で消滅する確率が高いと紹介した仕事は、702種にも上っています。

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出典:http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40925

 そして、AIが進歩し、人間が現在行っている仕事を脅かすその兆候は2016年すでに各方面に現れてきています。

 

学校の先生・塾講師に代わるAI

最近急速に学校現場に導入が進んでいるのが、リクルートが展開するスタディサプリというコンテンツです。

studysapuri.jp

いわゆるカリスマ塾講師の授業が、年間9,000円という安さですべての教科受講できるというサービスです。こうした教育のICT化が進めば、確かに分かりにくい先生の授業を受けるよりはよほど学力の向上につながっていくことが予想できます。

 他にも、マツカリカが提供する「Senses」は、人間教育を人工知能が支援するサービスを展開しています。

product-senses.mazrica.com

その人が必要とする社会情報の提供に始まり、資料の整理術やコミュニケーション術まで教えてくれるこのツールを発展し、教育現場で活用すれば、学習以外の能力向上にもつながり、まさに学校教員という仕事にとって代わる能力を兼ね備えています。

トラックドライバー・タクシー運転手などの操縦系仕事を行うAI

 自動車メーカーやGoogle、DeNAなどの企業も参入する自動運転市場は、加速度的にその能力を進化させています。「プロパイロット」で話題を呼んでいる日産の新型セレナをはじめ、各社が2020年の一般道での自動運転を目指しています。こうした自動運転が機械化されれば、操作系職業は消滅の危機を迎えていきます。人件費もかからず、安全性も確保できるAIを導入することは当然の流れだと思われます。
 また、ドローンの性能UPも大きな影響力を及ぼすはずです。ドローンの進化により宅配業者、倉庫内作業等は物流系の仕事も消滅していく運命にあるように思えます。

証券アナリストより信頼できるAIマネジメント

アメリカのゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントはAIを使って100万本ものアナリストレポートを解析し、株価の材料を探るシステムを開発しています。

www.bloomberg.co.jp

世界中で起こっている多くの情報を瞬時に読み取り、未来を予想することこそ人間以上にAIが得意とする分野だと思います。

このように、今私たちが想像できる仕事のほとんどが人工知能が進化することでより正確に・より高度に・より安価に提供され、消滅していくのかもしれません。

AIに職を奪われない子育て術

 ようやく本題にたどり着きました。
 もちろん子供の心配以上に自分自身の仕事のことを心配しなくて行けませんが、私が今から新たな知識や技能を身に着けていくことは、現在の仕事をこなしながらそう簡単にできることではありません。
 しかし、子供が社会人になる10年後20年後にAIに職を奪われない能力を身に着けてもらうにはどうしたらよいかを考え、子育てしていくことは可能だと思います。上で紹介したようなAI化が加速する激動の時代変化に加え、超高齢化・超少子化に突入する日本において生き抜く力を子どもに身に着けてもらうために必要な子育て術を考えてみました。

 勉強ができる優等生を目指す今までの教育術では通用しない!?

 AIが進化することで、これまでの「勉強ができる」という能力は人間には必要なくなるのかもしれません。「英語が得意」ということは大きな武器となる現在ですが、自動翻訳の技術はもうかなり凄いレベルに達しています。

www.sankei.com

 こうした技術が進めば、英語が得意であることはもはや特殊な技能ではなくなってしまいます。その他、参考書等の知識をインプットし、テストでアウトプットする力を評価する現在の入試システムですが、こうした力はAIに委ねられ、人間には求められる力ではなくなるのかもしれません。事実、PISAと呼ばれる国際的な学習到達度に関する調査ではそのテスト形式が従来までのペーパーテストからパソコンを利用し、読解・整理する能力を重視するなど大きく評価方法が変化していることが知られています。

これから子どもに身に付けされたい力

その1 プログラミング力

DeNA取締役会長の南場氏は日経ビジネスアソシエ(2016/10号)の中で

これからは「AIの時代」です。そしてAIの扱いも、プログラミングの知識が求められる。「文系ビジネスパーソンでも、プログラミングできないとマズイ時代」は、すぐそこに来ています。再来年、5年後といった、ごく近い将来の話ですよ。今から10年も経てば、AIが世の中を支配しているでしょう。

 と子どもにプログラミングの知識を身に付けるの重要性を示唆しています。つまり、AIを操る側になれば、10年後も20年後もその人は仕事を失わずにいるということです。これは、至極当然なことだと思います。

 しかし、そこに至るまでには当然のことながら非常に過酷な道のりと努力・センスが必要になることが想像できます。ただ、この能力はこれからの時代を生き抜くうえで大きな武器になることは間違いないといえるでしょう。実際に早期段階で子どもに対し、PCを与え、プログラミング力を鍛える教育実践事例は着々と進んでいるようです。

benesse.jp

その2 運動能力 

 どれだけAIが進化しても無くならない仕事として、私が思い浮かべたことは「プロスポーツ選手」です。スポーツを教える側は、AIによりとって代わられる可能性はありますが、実際にスポーツをする側のプレイヤーはさすがにロボットになってしまうことはないと想像できます。

 今回のオリンピックでも日本ではまだまだ競技人口が少ない競技においてメダルを取った方が話題に上っていました。さすがに野球やサッカー、陸上といった競技人口が突出した競技のプロを目指すことはハードルが高くても、日本においてニッチなスポーツはまだ可能性があるかもしれません。それでも、当然そのハードルは高くお金も掛かるでしょうが、AIに代わられることはないという点においては教育として間違っていない方向なのかもしれません。

その3 介護力

 先日知り合った介護事業を展開される会社の社長さんが「これからの高齢化が進む日本で、介護は絶対になくならない仕事だ」ということをおっしゃっていました。確かに、高齢者の介護はロボット化が進んだとしても、そうした無機質感を嫌う高齢者の数は一定数存在するはずです。
 今現在介護職といえば、「安月給で激務」というイメージが強くありますが、2025年問題が話題となる日本の現状を考えると、展開の仕方次第でそのイメージが一新する職業になるのかもしれません。

その4 突出した個性力

 突出した個性は現代の日本においても、まだまだ出る杭は打たれる状態なのではないでしょうか。私が住んでいる地方では、目立つ個性はイジメや仲間外れの格好の餌食になってしまうことがあります。そのため、突出した個性よりも平均的な人間力が評価され、親としても子どもにそうしたことを願ってしまいます。先生など他人の言うことをしっかり聞き、人と同じことができる集団生活を子どもに求めています。
 私自身子どもに「人の話をしっかり聞きなさい」と注意することが多いのですが、よくよく観察すると、そのとき子どもは何か考え事をしていたり、熱中していることが別にあり、周りの声や行動が思考の外にあることがあるようです。幼稚園では規律が非常に重視され、それにより言い方を悪く言えば「扱いやすい」子どもになってきました。しかし、子どもにとって自分自身のそこに注がれた興味よりも、人の話を聞くことのほうが大切であると学習していると捉えることもできます。これは、子どもの興味・個性を殺してしまうことにもつながります。
 AIが進化していく中、これまでの教育が求めてきた能力や人間力とは違う力が求められようとしています。これまで良い子として求められてきた力よりも、これからは「人とは違う」という部分をより伸ばしていくことこそ、これから親に求められる教育力なのかもしれません。子どもが示した興味が仮に一見意味のないもののように感じたとしても、それを追及させる力こそ10年後に花開く原動力に代わるかもしれないのです。

常識が覆る時代だからこそ、真の常識を見極めたい

 すでに実施が決まっている新センター試験や大学入試AO化など大学入試システムひとつとっても親世代が求められてきた学力とは大きく変化をする時代になってきました。繰り返しになりますが、知識をインプットし、テストでアウトプットできる従来型の学力は意味を持たない時代になってきています。

RYUKEN OFFICIAL BLOGを運営される山本氏の「高学歴だけど頭が悪い」という言葉もこうした時代の変化を捉えるものなのかもしれません。

www.ryukke.com

 これまで安定した職業の代名詞だった医者や教師という職業がAI化・少子化により、消滅への道をたどるかもしれない10年後・20年後を見据え、これまでの常識から真の常識を作り出すことがこれから子育てする親に求められているのかもしれません。